マラッカ海峡隣接区でバイオマス発電プラントを共同建設

=二国間クレジット方式、インドネシア政府系パーム工場と連携=

本事業は、発展途上国において優れた低炭素技術等を活用して温室効果ガスの排出削減を行い、二国間クレジット制度に基づくクレジットの獲得を目指す「二国間クレジット制度資金支援事業のうち設備補助事業」として、公益財団法人地球環境センター(GEC)が採択した。日本側は、AURA-Green Energy社(青森市、以下、AGE社)で、ICETT(公益財団法人 国際環境技術移転センター(三重県四日市))支援下で、インドネシア政府系企業および地元企業とコンソーシアムを組み、インドネシア国アチェ特別州(スマトラ島)マラッカ海峡に対面する地区に、アブラヤシの残渣物で有効活用されずに大量に廃棄されている空果房等を燃料とするバイオマス発電施設を建設する。その原料は、バイオマス発電施設に隣接するパーム油工場から、ベルトコンベアにより収集され、20年間安定的に供給される契約を結んで事業を開始する。

今回のプロジェクトでは、いままで多くが廃棄されてきた空果房(EFB)をバイオマス燃焼発電に利用する新技術の効率アップにも取り組む。すなわち、EFBには、燃焼時にボイラー腐食性の微量金属成分が多く残渣・析出し、有効活用されずに大量に廃棄されてきた。この課題に対しては、耐蝕性を高めたステンレス製の燃焼容器採用と熱プロセス管理をさらに厳密に解析・調整した、AGE社が日本側企業との共同事業で培った高効率バイオマス発電のノウハウを投入して課題解決に挑む。

今回、AGE社は、事業主としても地元企業へ30%(約70百万円)出資予定で、12.5MW(売電9MW)、設備費用約30億円、売電約7億円/年間(利益は約50%)を見込んでおり、JCM補助額は9億円、事業開始期間は2年以内を予定。

AGE社の川越幸夫社長は、「インドネシアでのバイオマス発電案件の採択は、我が国では初めてであり、かつ、工場建設予定のアチェ(Ache)地区はインドネシア内でも過去中央政府と対立し、外国企業がビジネスを行うには大変難しい場所で、相手側自治体(知事)との何回もの調整と労力を投じて、実現に漕ぎ着けた。工場建設の場所は、マラッカ海峡に面する地政学的にも我が国にとって重要な石油タンカー他の海上貿易・交通の最重要地域であり、地元の内情は、中国系企業よりも日本人に親近感を持っている。このプロジェクトをぜひ成功させて、これを足掛かりに、インドネシアでの小型水力発電、ごみ発電等再生可能エナルギー発電事業の拡大予定でいる。また、北東北地区の一中小企業からは最初の新エネ型ビジネスの海外進出事例であり、今後、内外での信用力を増して、現在、弊社が日本で進めている、再生エネルギーの余剰電力によるサーバー事業、熱利用による直物工場、スマートアグリ等へ循環型ビジネスモデルを輸出につなげて行きたい」と抱負を語っている。

プレスリリース:「マラッカ海峡隣接区でバイオマス発電プラントを共同建設」

参考リンク:JCM「平成30年度二国間クレジット制度資金支援事業のうち設備補助事業の二次公募における第二回採択案件の決定について」